出張やワーケーションでは、ホテルの部屋が仕事場になります。部屋のWi-Fiにつないでメールや社内のシステムを使うとき、「ホテルのWi-Fiは安全なのか」「パスワードがあれば大丈夫なのか」と気になる人は多いはずです。
この記事では、ホテルのWi-Fiで起こりうる危険と、パスワード付きのWi-Fiでも残るリスクを整理します。そのうえで、総務省の資料に沿った基本の対策、VPNの使い方、ホテルのWi-Fiが遅いときの代わりの回線までまとめます。
こんな方におすすめ
- 出張先のホテルで仕事のメールやシステムを使う方
- パスワード付きのホテルのWi-Fiなら安全か知りたい方
- 海外のホテルのWi-Fiを使う予定がある方
- ホテルのWi-Fiが遅くてオンライン会議が不安な方
ポイント
ホテルのWi-Fiは、宿泊客みんなで同じネットワークを使う公衆Wi-Fiです。 部屋ごとにパスワードが書かれていても、同じパスワードをほかの客も使っているなら、知らない人と同じネットワークにいることに変わりはありません。仕事のデータを扱うなら、VPNか自分の回線を使うのが基本です。
結論
ホテルのWi-Fiは、自宅のWi-Fiと違い、不特定多数の宿泊客が同じネットワークを使います。パスワード付きでも、通信の盗み見や偽のアクセスポイントの危険はなくなりません。
メールの確認や調べものなど、HTTPSのサイトを見るだけなら、総務省が勧める基本の対策を守れば大きな問題にはなりにくいでしょう。一方で、顧客情報や社内のシステムを扱う出張中の仕事では、VPNで通信を暗号化するか、ポケットWiFiやテザリングなど自分の回線を使うと安心です。
判断の順番は次のとおりです。
- 会社の規程で、ホテルのWi-Fiの利用が認められているか確認する
- フロントや客室の案内で、正しいSSIDとパスワードを確認する
- パソコンのファイル共有をオフにし、ログインする前にURLを確認する
- 仕事のデータを扱うときは、VPNをオンにする
- 遅い、つながらないときに備えて、自分の回線を用意する
WANDERWORK
この記事の信頼性
- 公衆Wi-Fiの対策は、総務省の公衆Wi-Fi利用者向け簡易マニュアル(令和7年2月版)の案内ページで2026年10月18日に確認
- テレワークの端末と通信の考え方は、総務省のテレワークセキュリティのページで確認
- NordVPNの料金は、NordVPN公式の料金ページで2026年10月18日に確認
- 以前の記事にあった特定のサービスを断定する表現は、根拠が示せないため削除した
ホテルのWi-Fiで起こりうる危険
ホテルのWi-Fiには、カフェや駅のフリーWi-Fiと同じ危険に加えて、ホテルならではの事情があります。
| 危険 | ホテルで起こりやすい理由 | 対策 |
|---|---|---|
| 通信の盗み見 | 宿泊客全員が同じパスワードで同じネットワークを使っている | HTTPSのサイトを使う、VPNで暗号化する |
| 偽のアクセスポイント | ホテル名を使ったよく似たSSIDを作りやすい | フロントや客室の案内にあるSSIDだけにつなぐ |
| 端末への侵入 | 長い時間、同じネットワークに接続したままになる | ファイル共有をオフにする、OSを最新にする |
| 偽のログイン画面 | 接続時に出る認証画面をまねた偽の画面がある | 部屋番号以外の個人情報やカード情報を求められたら入力しない |
| 機器の管理の差 | ホテルによってWi-Fi機器の管理の水準が違う | 自分の側で通信を守る前提で使う |
総務省は、無線LANを使うときに必要なセキュリティ対策を講じなければ、通信内容が盗み見られるなどの被害が発生する場合があると注意を呼びかけています。ホテルのWi-Fiも、この公衆Wi-Fiにあたります。
パスワード付きなら安全か
鍵のマークがあり、パスワードを入れて接続するWi-Fiは、端末とWi-Fiの機器の間の通信が暗号化されています。パスワードなしのWi-Fiより安全なのは確かです。
ただし、ホテルのように同じパスワードを宿泊客みんなで使う場合、パスワードを知っているほかの利用者も同じネットワークにいます。パスワードは「ネットワークに入る鍵」であって、同じネットワークにいる人から通信を守る仕組みではない、と考えておくと安全です。
海外のホテルで気をつけること
海外のホテルのWi-Fiも、基本の考え方は同じです。加えて、国や地域によって、使えるサービスやVPNの扱いに関するルールが異なります。海外出張では、渡航先のルールと会社の規程の両方を事前に確認してください。
海外では、ホテルのWi-Fiに頼らず海外eSIMを使う方法もあります。選び方は海外eSIMのおすすめ比較で解説しています。
ホテルで安全に仕事をする対策
総務省の公衆Wi-Fi利用者向けマニュアルでは、接続するアクセスポイントの確認、正しいURLでのHTTPS通信の確認、パソコンの共有設定の確認の3つが対策のポイントとして示されています。ホテルで仕事をするときは、これに次の点を加えると安心です。
- チェックインのときに、フロントでSSIDとパスワードを確認する
- 部屋に有線のLANがあっても、同じく公衆のネットワークとして扱う
- 会社の端末は、会社が決めたVPNやセキュリティの設定で使う
- 画面をのぞかれにくい席や部屋で作業し、ロビーでは機密の資料を開かない
- 使い終わったらWi-Fiの自動接続をオフにする
総務省のテレワークセキュリティのページでは、会社がテレワークのセキュリティのルールを定め、従業員がそれに従う考え方が示されています。出張中も、まずは会社のルールを優先してください。
フリーWi-Fi全般の危険と、VPNで防げること・防げないことは、フリーWi-Fiは危険?VPNで防げることで詳しく整理しています。
VPNの使い方と選び方
VPNは、端末とVPNのサーバーの間の通信を暗号化します。ホテルのWi-Fiで使うと、同じネットワークにいるほかの宿泊客から通信の中身を見られにくくなります。
ホテルでVPNを使うときの流れは次のとおりです。
- STEP 1
- 出発前に準備する。VPNのアプリを入れ、自宅で接続を試しておく
- STEP 2
- 正しいWi-Fiにつなぐ。フロントや客室の案内にあるSSIDを選ぶ
- STEP 3
- 認証画面を済ませる。部屋番号などでログインし、インターネットにつながるのを確認する
- STEP 4
- VPNをオンにする。仕事を始める前に必ずVPNを接続する
- STEP 5
- 会議の前に速度を確かめる。遅ければ自分の回線に切り替える
ホテルによっては、認証画面を済ませる前にVPNをオンにすると、インターネットにつながらないことがあります。先に認証画面を済ませてからVPNをオンにしてください。
会社から指定されたVPNがある場合は、それを使います。個人で選ぶ場合は、台数、料金、更新の料金、返金保証を確認しましょう。NordVPNは、2年プランの場合、ベーシックプランが月あたり580円からと公式の料金ページで案内しており、どのプランも10台まで接続でき、30日間の返金保証があります。最初の27か月分の支払いは15,660円で、更新のときは年21,960円です。
取引先のシステムに決まったIPアドレスで入る必要がある場合は、固定IPが使えるVPNが必要です。詳しくは固定IPのVPNの選び方で解説しています。iPhoneで新幹線や駅でNordVPNを使った感想は、NordVPNの評判と使い方で紹介しています。
\ ホテルのWi-Fiの通信を暗号化する /
料金は為替やキャンペーンで変わります。申し込む前に公式の最新表示を確認してください。
ホテルのWi-Fiが遅いときの代わりの回線
ホテルのWi-Fiは、夜の時間帯に宿泊客の利用が重なると遅くなりやすく、部屋の位置によって電波が弱いこともあります。オンライン会議が多い出張では、自分の回線を用意しておくと安心です。
| 方法 | 向いている出張 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| スマホのテザリング | 1泊2日程度で、会議が少ない | スマホの契約のデータ容量 |
| ポケットWiFi | 出張が多い、会議や大きなファイルが多い | 月額料金とデータ容量、エリア |
| 海外eSIM | 海外出張 | 対応の国と地域、データ容量、日数の数え方 |
自分の回線なら、ほかの宿泊客と同じネットワークを使わずに済むため、セキュリティの面でも安心です。ポケットWiFiの選び方はポケットWiFiおすすめ比較、容量を気にせず使いたい人はポケットWiFiの無制限の選び方を参考にしてください。
出張前のチェックリスト
出発前
- 会社の規程で、ホテルのWi-Fiが使えるか確認した
- VPNのアプリを入れ、接続を試した
- OSとアプリを最新にした
チェックイン後
- フロントや客室の案内でSSIDを確認した
- パソコンのファイル共有をオフにした
- 認証画面を済ませてからVPNをオンにした
仕事中と帰る前
- ログインする前にURLとhttpsを確認した
- 会議の前に速度を確かめた
- 帰る前にWi-Fiの自動接続をオフにした
公式情報の確認先
本記事は、以下の一次情報を2026年10月18日に確認しています。
VPNの料金や機能、各ホテルのWi-Fiの仕様は変わります。最新の情報は必ず公式サイトやホテルの案内で確認してください。
よくある質問
ホテルのWi-Fiは危険ですか?
ホテルのWi-Fiは、宿泊客みんなで使う公衆Wi-Fiです。対策をとらずに使うと、通信の盗み見などの被害が起こる場合があります。HTTPSの確認やファイル共有の設定などの基本を守り、仕事のデータはVPNか自分の回線で扱ってください。
パスワード付きのホテルのWi-Fiなら安全ですか?
パスワードなしのWi-Fiより安全ですが、同じパスワードをほかの宿泊客も使っている場合、知らない人と同じネットワークにいることになります。パスワードがあっても、仕事のデータを扱うならVPNを使うと安心です。
ホテルでVPNがつながらないのはなぜですか?
ホテルの認証画面を済ませる前にVPNをオンにすると、インターネットにつながらないことがあります。先に部屋番号などでログインしてからVPNをオンにしてください。ホテルのネットワークの設定で、VPNが使いにくい場合もあります。
ホテルの有線LANなら安全ですか?
有線のLANは、電波を盗み見られる心配は少なくなりますが、ホテルのネットワークを共有している点は同じです。有線でも、公衆のネットワークとして扱い、仕事のデータはVPNで守ってください。
ホテルのWi-Fiでオンライン会議はできますか?
できますが、夜などの混む時間帯には遅くなることがあります。大事な会議の前には速度を確かめ、遅いときはテザリングやポケットWiFiに切り替えられるようにしておくと安心です。
会社のパソコンでホテルのWi-Fiを使ってもいいですか?
会社の規程によります。会社がVPNの利用や、公衆Wi-Fiの禁止を定めている場合もあります。出張の前に、会社のルールを確認してください。
記事のまとめ
- ホテルのWi-Fiは、宿泊客みんなで使う公衆Wi-Fi
- パスワード付きでも、同じネットワークにほかの客がいることに変わりはない
- 総務省の対策は、接続先、HTTPS、共有設定の3つの確認
- 仕事のデータは、VPNか自分の回線で扱う
- VPNは、ホテルの認証画面を済ませてからオンにする
- 遅いときに備えて、テザリングやポケットWiFiを用意する
ホテルのWi-Fiは便利ですが、自宅と同じ感覚で使うのは避けたいところです。会社のルールを確かめたうえで、VPNと自分の回線を組み合わせれば、出張先でも落ち着いて仕事ができます。
\ 最新の料金を公式で確認 /
本記事は2026年10月18日時点の公式情報に基づく一般的な案内です。料金と条件は申し込む前に確認してください。
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