マレーシアでリモートワークをしながら暮らしたい人向けの制度が、DE Rantau Nomad Passです。
一般に「マレーシアのデジタルノマドビザ」と呼ばれます。本記事では、必要な収入、書類、滞在期間、生活を始める前の注意点を公式情報に沿って整理します。
こんな方におすすめ
- 海外の会社や顧客の仕事を続けながら、マレーシアで中長期の滞在を考えている方
- DE Rantauに必要な年2.4万USD超の収入と、会社員・フリーランス別の書類を確認したい方
- クアラルンプールとペナンのどちらを拠点にするか、仕事環境から選びたい方
ポイント
DE Rantauは、技術職だけでなく非技術職にも対象が広がっています。収入額だけでなく、3か月を超える仕事の契約を示せるかが重要です。
DE Rantauが向いている人
DE Rantauは、海外企業の社員や、国内外の顧客を持つフリーランスが、マレーシアからリモートで働くための制度です。
マレーシア企業への就職が目的の人や、現地の就労許可を必要とする仕事は、別の在留制度を確認してください。
| 向いている人 | 慎重に検討したい人 |
|---|---|
| 海外企業でリモート勤務をする会社員 | マレーシア企業への就職を予定している |
| 国内外の顧客と継続契約があるフリーランス | 仕事の契約や収入を資料で説明できない人 |
| デジタル、マーケティング、クリエイティブなどの仕事をする人 | 契約期間がすべて3か月未満の人 |
| 英語で生活・仕事の手続きを進めたい人 | 最初から永住や長期定住を前提にする人 |
仕事の契約と収入を説明できるなら、アジアで中長期の滞在を試す選択肢になります。
生活費を最優先する場合は、タイのデジタルノマドビザDTVも比べてください。
マレーシアのデジタルノマドビザDE Rantauの基本情報
DE Rantau Nomad Passは、MDECが案内するProfessional Visit Pass(専門職訪問パス)の枠組みです。
技術職に加え、マーケティング、法務、広報、事業開発などの非技術職も対象に含まれます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | DE Rantau Nomad Pass(Digital Nomad Pass) |
| 在留資格の種類 | Professional Visit Pass |
| 主な対象 | 海外企業のリモートワーカー、フリーランス、独立請負人 |
| 滞在期間 | 3〜12か月 |
| 更新 | 追加で最長12か月の更新が可能 |
| 家族帯同 | 配偶者・子どもを帯同できる。主申請者は親の帯同も可能 |
| 申請手数料 | 主申請者1,000リンギット、扶養家族1人500リンギット |
手数料や対象職種は変わる場合があります。申請前に、MDECのDigital Nomad Pass公式案内を確認してください。
2026年に必要な収入
MDECの案内では、年間収入が2.4万USDを超えることが条件です。
これは単に年収額を満たすだけでなく、契約書や給与明細などで、継続して仕事をしていることを説明できるかが重要です。
| 確認項目 | 目安 |
|---|---|
| 必要な収入 | 年2.4万USD超 |
| 会社員の主な証明 | 海外企業との雇用契約、給与明細 |
| フリーランスの主な証明 | 契約書、発注書、請求書、入金記録 |
| 契約期間 | 3か月超。複数の契約を合算できる場合がある |
年2.4万USDが日本円でいくらになるかは、Wise公式の為替レート計算ツールで確認できます。
円換算額は為替で変わります。申請時は、年2.4万USD超を、申請先が分かる資料で説明できることを優先してください。
収入額だけでなく、契約の期間を確認する
会社員は、海外企業との雇用契約にリモート勤務の扱いと給与が記載されているかを確認します。
フリーランスは、業務内容、契約期間、金額が分かる契約書・発注書・請求書をそろえましょう。
会社員とフリーランスの必要書類
MDECは、働き方ごとに提出書類を案内しています。職種と仕事の継続性を、資料のつながりで説明できるようにします。
| 立場 | 主に準備する書類 |
|---|---|
| 会社員 | パスポート全ページ、CV、署名済み雇用契約、直近3か月の給与明細 |
| フリーランス | パスポート、CV、契約書・発注書・請求書、入金記録、ポートフォリオ |
| 共通 | 申請フォーム、写真、収入を示す資料、扶養家族の関係を示す書類(該当者) |
会社員向けのMDEC案内では、パスポートに14か月以上の有効期限と6ページ以上の空白ページを求めています。
書類の発行日、英語での記載、ファイル形式は申請前に確認してください。翻訳が必要な場合は、契約書や証明書の数字と氏名が一致することも確認しましょう。
申請の流れ
申請は、仕事と収入の資料をそろえてから進めると迷いません。
- 対象か確認する
- 働き方、職種、年2.4万USD超の収入、契約期間を整理します。
- 仕事と収入を証明する
- 雇用契約または業務契約、給与明細・請求書・入金記録をそろえます。
- 共通書類を準備する
- パスポート、CV、写真、家族関係書類を確認します。
- MDECのオンライン申請へ提出する
- 最新のポータル案内に従い、追加資料の依頼に対応します。
- 承認後に入国準備をする
- 渡航時は、必要に応じてMDACなど入国手続きを確認します。
MDECのFAQでは、書類がそろった申請の審査目安を6〜8週間と案内しています。追加資料が必要になると長くなる場合があります。
承認前に長期の住居契約を確定せず、短期滞在から仕事環境を確認する方法が安全です。
保険を選ぶときの確認点
保険は、申請時の証明として使えるかと、現地生活で必要な補償があるかを分けて確認します。
補償地域、有効期間、英文証明書、自己負担額を確認してください。
\ 公式サイトで確認 /
補償内容と料金を公式サイトで確認できます
保険商品が個別の在留条件を満たすとは限りません。MDECや申請先の最新案内と、保険会社が発行する証明書を照合してください。
税務は滞在許可とは分けて考える
DE Rantauを取得しても、マレーシアや日本の税務上の居住地が自動で決まるわけではありません。
マレーシア歳入庁の案内では、暦年に182日以上マレーシアに滞在することが、居住者判定の重要な基準の一つです。ただし、前後の滞在とのつながりなども影響します。
リモートで行う仕事の所得がマレーシアで課税されるかは、働く場所、所得の種類、雇用形態、日マ租税条約などで変わります。長期滞在や家族帯同を予定する場合は、渡航前に専門家へ確認してください。
クアラルンプールとペナンを比べる
都市は家賃だけで決めず、仕事の進め方と移動のしやすさで選びましょう。
| 比較項目 | クアラルンプール | ペナン |
|---|---|---|
| 仕事環境 | 国際線、商談、コワーキングなど都市の選択肢を探しやすい | 落ち着いた生活環境と、島内の仕事場所を選びやすい |
| 移動 | 鉄道駅への距離と渋滞の影響を確認する | 住居・仕事場・空港までの移動手段を確認する |
| 住居 | 管理費、通信、家具を含めて比較する | 雨季や観光シーズンも含めて短期滞在で試す |
| 向いている人 | 出張、対面の商談、都市の利便性を重視する人 | 生活の落ち着きと食・海辺の環境を重視する人 |
最初は1〜2か月の短期滞在で、通信速度、騒音、移動時間を確かめてから長期契約を検討してください。
申請前チェックリスト
不足している書類と担当者を、申請前に1枚で確認できるようにします。
仕事・収入
- 年2.4万USD超の収入を、給与明細または請求書・入金記録で説明できる
- 3か月を超える雇用契約または業務契約を示せる
- 契約書、請求書、入金記録の氏名・金額・期間が一致している
共通書類
- パスポート全ページと有効期限、空白ページを確認した
- CV、写真、英語以外の書類の翻訳を確認した
- 家族帯同なら、関係を示す書類を準備した
生活・税務
- 保険の補償地域と英文証明書を確認した
- 家賃、通信費、移動費を含めた月額を試算した
- 182日を含む滞在日数と、日本側を含む税務の相談先を決めた
すべてを同時に仕上げる必要はありません。発行に時間がかかる書類から準備しましょう。
公式情報の確認先
申請前に、必ず一次情報を確認してください。
本記事は一般情報です。個別のビザ、就労、税務の判断は、公式窓口や専門家へ相談してください。
海外送金や現地決済の準備は、Wiseの使い方と注意点で確認できます。
よくある質問
DE Rantauは何か月滞在できますか?
3〜12か月滞在できます。条件を満たせば、追加で最長12か月の更新が可能です。
2026年に必要な収入はいくらですか?
MDECの案内では、年間収入が2.4万USDを超えることが条件です。収入額とともに、継続して仕事をする契約を説明できる資料を準備してください。
会社員でも申請できますか?
海外企業に雇用され、リモート勤務が認められていれば対象になり得ます。雇用契約、給与明細、リモート勤務の扱いを確認してください。
フリーランスでも申請できますか?
申請できます。業務契約、発注書、請求書、入金記録、ポートフォリオなどで、仕事と収入を説明します。
家族を帯同できますか?
配偶者と子どもを帯同できます。主申請者は親の帯同も可能です。人数ごとの手数料と、関係を示す書類を申請前に確認してください。
182日未満なら税金はかかりませんか?
一律には言えません。182日は重要な目安ですが、前後の滞在、働く場所、所得の種類なども影響します。日マ双方に関係がある場合は専門家に確認してください。
あわせて読みたい記事
-
-
デジタルノマドビザとは?条件・収入・国の選び方を解説【2026年版】
デジタルノマドビザは、海外の会社や顧客の仕事を続けながら、一定期間その国に滞在するための制度です。 国ごとに、必要な収入、働き方、保険、税務の考え方が違います。本記事では、まず候補を比べ、詳しい手続き ...
続きを見る
-
-
タイのデジタルノマドビザとは?DTVの条件・必要な資金・申請手順を解説【2026年版】
タイでリモートワークをしながら暮らしたい人向けの制度が、Destination Thailand Visa(DTV)です。 一般に「タイのデジタルノマドビザ」と呼ばれます。本記事では、必要な資金、書類 ...
続きを見る
-
-
ポルトガルのデジタルノマドビザとは?D8ビザの条件・申請手順・海外ノマド生活の現実を解説【2026年版】
ポルトガルには、国外の仕事を続けながら暮らす人向けの在留制度があります。 一般に「D8ビザ」と呼ばれますが、これは通称です。本記事では、居住を目的とするルートを中心に説明します。 こんな方におすすめ国 ...
続きを見る
-
-
USDカードなのに損してる?為替手数料の罠とWISEカードという回避策
\ USD残高から直接決済する / Wise口座を無料で開設する ※手数料・為替・紹介特典・対応国は公式表示で必ず確認してください 結論:USD収入・USD支出が続くならWise一択 結論から言います ...
続きを見る
まとめ
- DE Rantauは、海外の仕事を続ける人向けのProfessional Visit Pass
- 滞在は3〜12か月。条件を満たせば追加で最長12か月更新できる
- 2026年の収入の目安は、年2.4万USD超
- 契約期間・収入・入金記録を、同じ仕事として説明できるようにする
- 税務は滞在許可とは別に、182日だけでなく日マ双方から確認する
最初に、契約書と直近の収入資料を並べてください。
不足している資料が分かれば、申請前に確認すべき窓口と担当者も明確になります。
6カ国のデジタルノマドビザ比較で候補を絞ってから、マレーシアの準備へ進む方法もあります。
-
-
デジタルノマドビザとは?条件・収入・国の選び方を解説【2026年版】
デジタルノマドビザは、海外の会社や顧客の仕事を続けながら、一定期間その国に滞在するための制度です。 国ごとに、必要な収入、働き方、保険、税務の考え方が違います。本記事では、まず候補を比べ、詳しい手続き ...
続きを見る